国道1号線② 東京~大阪間下道最速ルート・国道23号の陰に隠れた不憫な一桁国道 四日市市~静岡市清水区

国道1号線② 東京~大阪間下道最速ルート・国道23号の陰に隠れた不憫な一桁国道 四日市市~静岡市清水区

2024年3月19日

1ページ目はこちら→国道1号線レポート②

静岡県に入りました。「静岡 103km」の標示。

早速この景色。桑名ぶりの海、最高です。
東海道って海沿いなのに意外と海見えないんですよね。というか一級国道って大概そうです。


1236789号と皆結構海沿いですが、意外と海見えません。まぁ海沿いだと道削れるし高波の時通れないですもんね。街道沿いで海に近いところって地形的に避けられずやむを得ずというパターンが多く、大概難所です。北アルプスが海に沈む断崖絶壁の国道8号の親不知・子不知(Wikipedia)とか。

浜名バイパスを走っていきます。
木が全部斜めになっています。風がめちゃくちゃ強いです。バイクで走ると少し怖かったりします。
浜松は群馬と並び山から吹き下ろす空っ風が有名で、「遠州の空っ風」と呼ばれています。気温こそ温暖ですが、風のせいで冬はめちゃくちゃ寒いです…。(個人的感想)

浜名大橋を駆け上がります。

左に浜名湖と浜松市街地、右に太平洋。素晴らしい大パノラマです。

浜松市に入ります。
浜名バイパスは自動車専用道路ですので緑看板です。
制限速度はここまで80km/hでここから60km/hとなります。流れは恐ろしく良いです。

国道150号分岐の後に立体交差となり、国道1号は右に分かれます。
車線は減少しますがスムーズです。浜松への流入交通の多さを感じます。

浜松市街からの交通と合流します。
国道1号を走り続ける場合、右へ3~4車線を跨ぐ事となります。
原付2種なんかで来るとかなりのバトル区間です。

ヤマハのお膝元・磐田に入っても引き続き流れは非常に速いです。

掛川に入り、フリマ等が行われているエコパ入口を通過します。

掛川を過ぎると車線減少します。

ここからはダル混みで少し辛いですが、信号は無いのでちゃんと進みます。
左下に道の駅掛川が見えます。

掛川を過ぎると静岡空港のある島田市に至ります。
静岡の西部中部の境目、駿河国と遠州国の境目でもあります。

島田を過ぎ藤枝バイパスに至ると突如看板は緑色になり、そして渋滞します
掛川~藤枝の一車線バイパスのうち、最も渋滞して流れが悪いバイパスが藤枝バイパスで、かつ唯一原付が通れないバイパスが藤枝バイパスです。現状と制度が最も乖離した道路の一つでしょう。

藤枝バイパスは線形の悪さ、交通量の多さ、地形的に坂が多い等の理由で24時間渋滞しています
制限速度は60km/hです。制限60km/hの自動車専用道路という時点でそもそも意味不明な節はありますが、それ以前に夜中ですら詰まって60km/h出ないこともしばしばです。

磐田~藤枝間のバイパスは有料道路として建設され、その後無料開放されたという歴史を持ちます。
無料開放後、藤枝以外の市は全て自動車専用道路指定を解除し、一番渋滞するボトルネックかつ接続先が双方自動車専用道路ではない藤枝バイパスのみが、何故か自動車専用道路として残っています。
浜名バイパスは文句ありません。静清バイパスもまだ理解できなくはないですが、藤枝バイパスに関しては如何なものでしょうか…

一応4車線化計画はあるそうですが、4車線で似た線形・構造の磐田バイパス、富士由比バイパス等は原付一種でも走れる訳ですからどちらにせよ話が通りません。
原付二種走行可能化署名、私は応援します。まぁそれ以前に皆走ってまsry

署名ページ→Change.org 原付二種静岡県内バイパス通行可能への改正を

夜になりましたので後日。
国1のガンである藤枝バイパスを抜けると二車線青看板。藤枝バイパスの2倍の速度で流れます。
現道に下りていきます。

まさに旧街道といった雰囲気です。

中央線変移区間となります。

安倍川を渡り、市街地へと入っていきます。

大都会静岡を通過します。徳川家康のお膝元、政令指定都市です。

静岡市の人口は67万人、政令指定都市としては唯一の60万人台となりワースト1位です。
しかし静岡市の森林面積は全面積の80%を占めており、静岡市の98%の人口が全面積の8%に満たない市街地に住んでおり、体感としては非常に都会的な印象を受けます。

中吉田交差点。東名高速道路と交差します。
こちらの交差点には東海道ルネッサンスと称された石碑が立っています。

小糸製作所・静岡工場を通過します。

おなじみミスミも静岡です。東海道新幹線からよく見えますね。

二回斜めに折れます。赤方向はまっすぐ静清バイパスに接続し、青方向が現道になります。

清水駅に突き当たります。
ここが港国道149号の始点となります。よければ国道149号レポートもどうぞ。
過去記事:国道149号線 静岡市清水区・清水港 港国道

現道を走ると興津中町交差点に出ます。この先でバイパスに合流し、現道は終了となります。
過去記事:国道52号線 身延路・富士川街道 静岡市清水区~山梨県富士川町・R140交点

東京方面から。清水区手前の富士由比バイパスです。

ここが興津中町交差点・現道との追分です。

静岡ゆかりの徳川家康が制定した、バイパスや高速が開通した現代では通られることの少なくなった静岡市内の東海道現道。しかしこの東海道、五街道が現代の日本の礎を作る第一歩となったと言っても過言ではありません。

現道=√をのんびり走りながら、東海道の長い歴史に思いを馳せる旅もまた、粋ではないでしょうか。